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ニコ生や動画配信などで使える中華製コンデンサーマイクについて(初心者向け)

2017年 04月 22日 15:05 | カテゴリー: 録音
2017年 04月 22日 15:05
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とりあえずマイクが欲しい。そう思いたって色々物色してますと、Amazonでかなり安いコンデンサーマイクが売ってます。とりあえず歌といえばShure SM58あたりは定番ですが、やっぱりダイナミックマイクより高音質なコンデンサーマイクが良いですね。

レコーダーがあるので、仮歌やナレーションなどを吹き込めれば良い、という程度なので、コンデンサーと言えどもそんなに高級なものはいらないのです。ということで、Amazonを物色するとめっぽう安い中華製のマイクがやたらと出てきます。

ニコ生や動画配信などで随分と人気なようでカスタマーレビューが結構ついてます。ところが、賛否両論で知ってる人は問題ないんですが、闇雲に飛びついて使い方しらず、あまりに可哀想な方がいるので、反論というわけではありませんが、ちゃんと使えば中華製とはいえ性能はきちんと出るものです。

まあ、出品者のほうにも言いたいことは僕にもあります。ただそこはコストダウンのかなめなとこでもある反面、日本人の意識として安かろう悪かろうと割り切ってしまうのもどうかと思うので、ある意味勉強です。意外と、というよりはここまでできるのかというレベルに感じましたよ、正直なところ。

Amazonに記事のリンクが張れないので、うまく飛んできてた方はお勉強しましょう。

 

中華製マイクの見定め方

似たようなのがたくさんあり、どれにしたらよいのか迷いますよね?そういうときはまずメーカー名でググッてみて下さい。ちゃんとしたメーカーならHPが出てきます。僕が何件かググったところ、オーディオ機器メーカー、家電メーカー、総合商社、ただのショッピングサイトなど、幾種類かのページが出てきました。家電メーカーや総合商社などは大体がOEM商品でブランド名や製品名を変えているだけで基本的に同じ製品であることが多いです。

そうして絞ると生産は2〜3メーカーありそうなことはわかります。その中でオーディオ機器のメーカーであればある程度は信頼してもいいでしょう。あとは形を見て同じ形なら完全にOEMですのでメーカー名、ブランド名や製品名が違っても中身は同じと思ってください。

性能重視であれば、周波数帯域を示すグラフと指向性を示すグラフを見ればおおよその性能が分かります。それらのグラフがない製品はあまり信用できません。

open_box.jpg

ちなみに僕が今回ゲットしたのは、TonerというメーカーのBM-700というコンデンサーマイクにアームがセットになった4k台のものです。写真を参考にしてください。

 

 

コンデンサーマイクには基本的に電源が必要です

付属の3.5mmミニプラグのケーブルだけでPCに直接入れても、まともな音は入力できません。付属のUSB変換コネクターを使ってケーブルを挿します。ただし、これにも落とし穴があり、PCのUSB端子から5Vの電源が供給できるものでないと、入力レベルが足りないことになります。

例えば一部のノートパソコンやデスクトップPCでもありますが、USB端子から電源が供給できなかったり、3Vしか供給できないものが意外とあります。こうしたパソコンでは付属品だけで入力することはできないと思ってください。できたとしてもレベルが足りず、HDDのノイズなどと一緒に録音されることになります。また自作PCなどではアース(グラウンド)の取り方の問題でノイズを出すこともあります。

コンデンサーマイクはきちんと動作させるために5〜48Vの電源が必ず必要になります。基本的には48Vで一番ヘッドルームが広くなり、簡単にいうとマイクの入力感度、出力音量が最大になり性能が100%発揮されます。USBの5V電源では少々音量が下がりまして、コンデンサーマイクのワイドレンジは十分に出ず、ややハイ落ちします。

phantom.jpg

ですからPCへ入力するにはオーディオインターフェイスを使ってやるか、ミキサーをかますか、マイクプリ(マイク用のプリアンプ)に繋ぐなり、Phantom(ファンタム)電源で48Vを供給する必要があります。

 

 

USBからの電源供給は他につなげる機器に注意

PCのUSB端子はほとんどがアース(グラウンド)に落ちてます。これが厄介で例えばオーディオインターフェイスがUSB接続で、別なUSB接続した音源などをつなぐと稀にブーンとかジーといったノイズが発生することがあります。

これはグラウンドループと言って、電源アースが機械同士でループができると発生するノイズです。こんなときにマイクに触れるとノイズが消えたりすることがありますが、これは人体にアースが流れることで一時的に解消されるということです。ただしこれは身体に電気が流れているのと同じですので非常に危険です。

ノイズが出るならまず機械の配線を疑ってください。初期不良でもない限り、変なノイズがマイクのせいで出ることは、ほぼないです。

 

たま〜にプロでもやってしまう、単一指向性の向きの間違い

「レベルが低い!」と思ったとき、疑ってください。指向性のグラフ(ポーラーパターンといいます)を見てキノコの頭のような曲線が上に大きく1つあるのが単一指向性、上下に2つあるのが全指向性、キノコの傘が狭まって上下にあるのが双方向性とかいいます。

で、ダイナミックマイクだとほぼ上を向くので単一指向性でも分かりやすいのですが、コンデンサーマイクの場合、全部が全部ではないのですが、円筒形で立てるため何か印がないとどこが正面分からなくなるときがあります。

mic_set.jpg

基本的にはロゴがあるのが正面(つまり歌う方)です。たまにヴィンテージマイクなどロゴが消えたりしたマイクで、裏でセッティングしてしまう場合があります。プロのレコーディングスタジオでも稀にやってしまうことがあるくらいですので、ちょっと声が遠いと感じたらマイクの向きを確認してください。

 

トリムの調整も忘れないで

マイクを受けるのがオーディオインターフェイスやミキサーの場合、トリムという入力レベルの調整があることがほとんどです。ノブであることが多いのですが、たまに切り替えスイッチの場合もあります。

マイクによって感度や出力レベルが違いますので、それを調整するためのものです。ノブの場合には歪まないギリギリのところで止めます。

 

セッティング

僕が買ったのは、Tonerのアーム付きのやつです。マイクはBM-700という型番がついてました。これAmazonに載ってる写真が悪いです。届いて見てわかりましたが、マイク本体のスクリーン(網目のところ)の下側に本体を一回りしているリングといいますか、銀色の部分が本体よりちょっとだけ大きいのです。

arm_setup.jpg

これはショックマウントに挟むときの落下防止のデザインなのでAmazonの写真(メーカーですけど)は逆さまにセッティングされた写真が載ってます。これはダメでしょう。

 

 

mic_clip.jpg

ショックマウントに入れる時、板バネ(かなりキツく、ずっと握るのは指が痛い)を広げて上から入れます。板バネを広げるレバーみたいなやつを洗濯バサミの要領で握るようにして広げます。

 

 

shockmount_set.jpg

マイク本体を上から挿し込んで固定できる位置まで調整し、それからマイクケーブルを挿し、ポップガードをマイクの前に来るように立てます。もちろん、スクリーン(網目のとこ)がポップガードの中心に来るよう調整します。ポップガードは上からでも下からでも構わないでしょう。

また、マイクケーブルを刺すと抜け防止のロックがかかるのですが、ノイトリックのコネクターは微妙に長いらしく、ロックしません(自分のケーブルだけかもしれません)。たまにある誤差といえばそれまでです。ちなみに付属のマイクケーブルはちゃんとロックします。

 

保存方法

まあ安いんで、セッティングしたままでもあまり気にしない方もいらっしゃるかと思いますが、本来コンデンサーマイクは湿気に弱く、ケースに入れて乾燥剤なんか入れておきます。プロのスタジオでは湿度管理ができる専用のマイクケースがあったりするくらいです。

無論タバコはご法度。ヤニが付着するとダイアフラムの動きが鈍くなり望む音質は得られません。あと、過度な衝撃にも弱いので落としたりすると壊れることもあります。コンデンサーマイクは扱いが繊細なものです。

と、まあ本来は結構気を使う機材なのです。

 

感想

mic_size.jpg

マイク(BM-700)に関しては、しっかりしている印象です。それこそニコ生やネットラジオ、動画用のナレーションなど、全く問題なく使えます。音質的にも結構フラットでコンデンサーマイクにありがちな嫌なハイ上がりはさほど感じません。

また、自宅での仮歌録りにも行けるでしょう。例えば練習スタジオでボーカリストが歌ってちゃんと録るというレベルでも問題ないと思います。これがプロのレコーディングスタジオで、と言われると、少々感度レベルは小さいかもしれません。まだ試してはいませんが、多分ギターアンプに気持ちオフ気味(10cmくらい離す)ならいい音で録れそうな感じがします。少なくともギターアンプなどに定番なShure SM-57と2本立ててブレンドすると良さげな感じがします。録るときは、ちゃんとコンプ処理するとかなり行けると思います。

あとはマイクアームは、それこそ卓上ライトのアーム程度で過度な期待は避けましょう。まああちこちに向けることは可能ですが、基本的に正面(手前〜奥)に伸び縮みするような設計です。横方向から持って来るような場合はショックマウントで角度変えるしかないのですが、ショックマウントを固定している本体ネジを緩める、または締めることで調整するしかない(横方向へのクランプはない)ので不安定になりやすいのです。ですから、声を入れる方向の横からアームを伸ばしたいなら、普通のマイクスタンドの方が安定するでしょう。

あとは付属のマイクケーブルとUSB変換機を使う時は、パソコン側のUSBの仕様を確認してください。特に、国内メーカービルドのパソコンでもUSBに電源を供給しないものや5Vに満たないものが意外とあります。また付属のマイクケーブルを直接PCのマイクインに入れても音は入力できません。ダイナミックマイクではないので電源は必ず必要です。

 

また念のためですが、最近の機材や国産の機器につなぐなら問題ありませんが、バランスタイプのコネクターを使う場合は2番HOTです。稀に古い海外製の機器では3番HOTというのがありますので、マイクケーブルを別途用意する場合はご注意のほど。

micholder.jpg

もう一つ、アーム側のショックマウントホルダーのサイズは3/8(金色のホルダー)、3/8のアダプターを外すと5/8になり、マイクスタンドに直接マウントすることができます。このときマイクスタンドも5/8サイズでなくてはなりません。それ以外のサイズは変換アダプターが必要です。

 

マイク自体は安い割りにここまで行けるかというくらい良くできてます。コンデンサーマイクの入門機としても問題ないでしょう。でもちゃんと環境を整えてから使ってください。思った以上に性能が発揮されますから。