その他

エフェクターボードを作る!その2

2017年 04月 19日 02:30 | カテゴリー: その他
2017年 04月 19日 02:30
その他

前記事からの続きです。

 

本当の意味でのケーブルチューン

今回ボードを新しく組んだところで、ケーブルは全てPC Triple Cという、オーディオグレード品でボード内は結線しました。

前から使っているのですが、一部ベルデンだったり、CAJだったりと結構混じってましてあんまり加護が受けられていなかった気がします。

pc_triple_c_cables.jpg

そこで今回は全部に奢ると決めました。

で、実際の使用感ですが、狙い通りワイドレンジに仕上がりまして結果満足しております。なんかBossだらけではありますが、基本的に電子スイッチ式のバッファ付きエフェクトなので、その効果は十分に発揮されます。

Bossコンのバッファはまあ音痩せの原因でもあるのですが、なんというかそのバッファのレンジをフルにカバー出来ている感じで、ハイエンドと言われるギター用ケーブル(自分はCAJのケーブルが多かったです)を使っていたときのように、甘くなったり、または痩せると感じることはなく、はっきり、くっきりな感じで、エフェクターの音がストレートに出てきます。

お店の方が「意外と賛否両論」と言ってたので、ちょっと気になって試しにTrue Bypassのエフェクターを入れて見ました。スイッチャーなので常時オンが普通であんまり気がつかなかったのですが、ループをオンにしてエフェクトをオフにすると明らかに音がくすみます。本来True Bypassなら音質変わらないのが売りですよね?

ところが、です。いくらTrue Bypassと言えども内部でinとoutをつなぐ線はただの単線であることは明確です。その単線がレンジが広い訳がありません。抜けが悪いんです。多分これアンプで音出すなら気になりません。普段からアンプシミュレーターでライン、しかもモニター用ヘッドホンなんて環境ですから、気になりました。これでスイッチャーがあるから、まだループごとのオン/オフでどうにでもなります。以前の直列状態でオールPC Triple Cだったらちょっと悩みどころだったかも知れません。

例えるならば、DTMやってる方ならわかりやすいのですが、PC Triple CだとWAVやAIFF(いわゆるCDクォリティ)で、ハイエンドと言われるケーブルならMP3の128〜160Kbpsくらい?で、100円パッチケーブルなら96kbpsくらいに感じます。そのくらいロス無く下から上まできれいにでます。ベルデンのように低域が削れハイ上がりではないので音痩せは感じません。

だから今回プリアンプ代わりに入れたEQ(Boss PQ-4)が実にいい仕事してくれます。もちろんPC Triple Cがしっかりとワイドレンジである上でなんでしょうが、前段の歪みで低音をしっかり作っておくと、本当に補正程度にしかEQを使うことがないのでレベルのブースト量が減り、いつもよりノイズが低減できます。つまり、余計にブーストすることがないのでノイズを抑えられるということです。

これ、普通のOFCだと結構低域のロスって大きくって、昔は闇雲に低域はEQでブーストしていたものです。で、ハイエンドケーブルってのが出てきて変えてみてもEQのブースト量はあまり変わらず、各社色々とクセがあることを知って、自分的に落ち着いたのがCAJのケーブル。まあ割とストレートでフラットでした。ベルデンなんかは割とハイ寄りで下が細く、Vital Audioはレンジが広く感じるもののギターではミッドがちょっと大人しい感じ、でもマイクに使うならこれ、その他にもありますが、感じ方は人それぞれなのでこれ以上は割愛します。

正直に言うと、ちょっとケーブルの細さは気になります。もう少し太ければ良いなと思いますが、そうすると今度はプラグに入らなくなります。今、この日の出光機製のプラグも改良され少し太めのケーブルが使えるようになったようです。

あとここでは、ワイドレンジと言う言い方をしていますが、決してギラギラするようなハイ上がりではないです。オーディオスペックですから、ギターのような中域の固まりみたいな楽器は本当に余すところなく出るということです。CAJのケーブルにさらに一皮剥けたレンジの広さを感じます。だからシステムにプリアンプやEQなんかがあると、完結したシステムが作れますし、アンプの癖さえ知っていれば、アンプを選ぶこともありません。自分で作った音が見事にストレートに出るケーブルで、ロスを感じないところがPC Triple Cケーブルの良いところです。

 

グラウンドループか?

出来上がって気持ち良く弾いていたものの、必ずボリュームペダルを上げるので最初は気がつきませんでした。ボリュームとワウが接近しているので一緒にペダルを上げてしまい、はたと気がついたのです。ノイズがこもる?あれ?なんか変じゃね?ボリュームの後ろにはディレイ(DD-20)とLS-2だけで、DD-20のデジタルノイズは覚悟していて後で対処しようと思ってたのです。

ですが、ノイズにワウがかかる?のです。しかも、オフの状態でペダルを動かしてノイズにフィルターがかかるのです。しかもボリュームペダルを上げていても、なんです。直列の時(スイッチャー導入前)はそんなことはなかったのです。当然ワウを抜けば、ディレイのノイズ程度なんです(ワウはジャンクションボックスのSend/Returnに入れてあるので、すぐに抜くことができます)。

まあ、システムを構築するとコイルを持つワウがノイズを拾いやすいとプロのビルダーさん達が口を揃えて言ってたので注意はしてたつもりなんです。原因が特定できないまま数日が経ちまして、ジャンクションボックスを何の気なしに疑いはじめまして、CAJのIn and Outを導入しようかとメーカーサイトを見て、さらにYou Tubeを見まくって、グラウンドループの可能性を疑いはじめたのです。

先に自作のバッファを入れて外した時になんかやっちまった気がしてしょうがなく、しかもCAJのIn and Outを見てグラウンドリフトというスイッチが付いていることに気がついて、たぶん間違いなく、自作のジャンクションボックスが原因だろうと思います。

もう一つ、このワウはACA対応なのでPSA系(ACアダプター内で安定化されたもの)をつなぐ時にグラウンドが回るのを思い出しました。完全にアイソレートされた電源じゃないとダメなのでACアダプターを単独でとらなくてはなりませんでした(今、これ書いてて気がつきました)。

むう、電源引き直ししなくては...

 

そして再配線

va01_lr.jpg

ぐあぁぁー、めんどくさい。でも、しょうがない。信号のラインケーブルを既に決めちゃっているので、配置はあまり動かせないけど、電源のVA-01が2台あるのでこの際だからアナログとデジタルと分けてみよう。ジャンクションボックスも作り直したので、それでいってみます。

ついでに、スイッチャーがあまりに便利なので、ディレイもなんとかループの中に入れたいんです。ディレイのトレイルモード(スイッチ切っても残響音が残るやつ)にもずいぶんこだわっていたものの、やっぱいっぺんに変えられるのは便利この上ないので、我慢してループ扱いにします。

もう一つついでに、また配置変えします。どうもディレイが踏みにくい。DD-20のオンが右だとバッチリなんだけど、こればっかりは変更できないので、色々と配置変えてカバーしたいんです。結局、スイッチャー導入前とさほど変わりのない配置に決定。

new_delay_dd7.jpg

それもこれも完成前に手に入れたDD-20を既にトレードし、DD-7に変更してさらにDigitech XXDを復活させてディレイを2台体制にしてコントロール性を確保しました。つまり、DD-20のエフェクトオンのスイッチが右だったらそれですんだ話でここで余計な出費が一つ、もう一つエフェクターが増えたことでケーブルが足りなくなってプラグとケーブルでまた出費、さらに電源ノイズ対策用のパーツを買い足して、最終的に今回のアップグレードで(やっぱり)トータル諭吉さん10人超えとなりました。

ferrite_core.jpg

さて、各エフェクターの配置が完全に決まってオーディオラインが確定したので、電源の配線です。最初は底上げした1段目のエフェクト群の下に電源を配置しましたが、今回はちょっときつめでも表に出して、なるべくオーディオラインと交差を避けて配線しました。そして前述のようにアナログ機とデジタル機の電源を完全に分け(ワウはACアダプターを単独に変更)、さらに今回の必殺技、デジタル機の電源ケーブル全てにフェライトコアをつけました。

このフェライトコアがどのくらい効果あるかはわかりませんが、手持ちのVox Tonelab STにはACアダプターにフェライトコアが付いているので、デジタルなら効果あるかな?とつけたものです。DD-20があればLCDバックライトつけるだけでノイズが乗るのでテストできたのですが、既にないのでテストできないです。まあ、ACアダプターの上に乗せたチューナーからのノイズが出なくなったので、良しとします。

 

完成です!

やっと完成です。兎にも角にも、すぐに音出しです。

まずはノイズチェックです。問題だったワウペダルは至ってクリアです。もちろんどんな状態でもペダルを動かしてノイズが乗ることはありません。意外とノイズの元だったチューナーは動かしてみるとブーンというハムノイズを出した場所があり、一時はACアダプターの上はまずいか?と思いきや、フェライトコアのおかげかこちらもなにも言わなくなりました。

new_junktion_box.jpg

ジャンクションボックスもジャックを完全絶縁タイプにして、グラウンドリフトのスイッチをつけたおかげか、たぶんグラウンドが理由のノイズはほぼ皆無と言って良いでしょう。ボリュームペダルを開けても閉めても、聴感上ラインでもノイズの量が変わらないのです。そして歪みをオンにしてもハウリングっぽいキーンというノイズもまったくありません。

今回のノイズ対策は自分的にはかなり上々です。今までは最終的にボリュームペダルで絞ればいいか...と思ってましたが、スイッチャーでループの切り離しができるとはいえ、ボード内でトータル10mを超える長さのパッチケーブルに、台数がさらに増えているので心配だったものの、ペダルを絞っても開けてもまったく変わらず、10台直結時よりも静かなのではないかと思います。

そして使用感は、やはりスイッチャー導入が一番大きくとても便利です。あとはディレイ2台(ショートとロング)の踏み替えとループに入れたことによるうまい設定を突き詰められればOKです。今はまだ試行錯誤中です。まあ、リレースイッチなのでスイッチングノイズは出ませんので全プログラムにディレイループをオンにしておけばディレイのトレイルモードも活きます。これはディレイループを8番の独立ループに入れて、Output(ループ7直後)からボリュームペダル→LS-2→ループ8イン...と配線を変更したことによります。あとは曲次第でなるべく踏むエフェクトを少なくプログラムでカバーできればOKです。

 

今回(再構成)のボードのポイント

1.先頭のコンプをスイッチャーの前にしてバッファ効果を常時オン

コンプがVisual Sound(現在のTruetone)なので、バッファは良質です。Pure toneという単独のバッファ同等ですね。これで信号自体が強くなるとともにPC Triple Cのワイドレンジなパッチケーブルと相まって信号ロスはほぼ皆無でしょう(たぶん)。

 

2.ノイズ対策

幾つかありますが、

  • エフェクターのアナログ機とデジタル機のACアダプターを独立させて、デジタルノイズの混入を防いだこと
  • 電源ラインとオーディオラインの交差をなるべく少なくする
  • ワウに完全独立ACアダプターの使用
  • デジタル機のD.C.ケーブル全てにフェライトコア使用
  • ジャンクションボックスの絶縁化とグラウンドリフトSW追加
  • どんなにエフェクト同士を寄せてもプラグや本体を接触させない(グラウンドループ防止)

などですかね?

digital_analog.jpg

アナログ機とデジタル機は配置してみるとうまく2分されたことに気がついて、それを活かすように2列目の踏む可能性のあるエフェクトを底上げし、その下を通してDCケーブルを配線しました。

 

 

power_cable_line.jpgもちろんアナログ経路とデジタル経路も分けました。これによりオーディオラインとの交差はかなり減りました。

今回初導入のフェライトコアは安かったのでアナログ機用にも用意しましたが、意外とノイズがないので、まずはデジタル機のみとしました。チューナーに効果があったので、VUメーターのような針が動くやつとかLCD搭載機(DD-20が結構なノイズを出します。特にLCDライトをオンにするとはっきりとノイズが出ます)とかには効果ありではないでしょうか?アイソレートされていないパワーサプライでも、アナログとデジタルを混在させなければノイズは防げるようです。独立させているので当たり前といえば当たり前です。

あと細かいとこですが、ACアダプターの長いケーブルは束ねること自体あまり良いものではありませんが、某楽器店のFree The Toneさんの講習会の記事で紹介されていたように、束ねて両端2箇所を括ることでケーブルループを小さくしてノイズ混入を防ぐというアイデアは、もちろんいただきです。

 

3.配置の利便性

board_1_open.jpg

スイッチャー上部(エフェクト1列目)の底上げをしたことで、2列目の信号ライン(パッチケーブル)と1列目の信号ラインがほぼストレートにスイッチャーにプラグインできるため、エフェクトの入れ替えが簡単にできます。信号ラインを束ねることでの不便さはありません。加えて蝶番を使った扉式とでも言いましょうか、蓋にすることでスイッチャーへのアクセスが簡単になりました。

意外とループ後半のモジュレーション系(EQ〜ディレイの前の位置)あたりに、曲セットによって違う必要なエフェクターがあるので、物理的にすぐ入れ替えできると便利です。パッチケーブルにはある程度余裕をとってあるのでBOSSコンクラスの大きさならすぐに入れ替えができます。

また、2列目は基本的にほぼいじらないエフェクトでスイッチャーによる呼び出しのみでOKです。底上げしたところは電源のDCケーブルがくぐってますが、セッティングを変えたり、たまにオン/オフするようなエフェクトになっているので一石二鳥です。

board_final.jpg

唯一心残りはコンプとジャンクションボックスが横になったこと。まあ見た目の問題なんですが、できる限り置く方向は合わせたかったのです。電源が表に出た時点で諦めました。

良かったのは、やっぱり日の出光機製のプラグですね。これのおかげで同じエフェクター(BossならBoss)を思いっきり寄せられるのでスペースが稼げます。しかもちょっとズラしただけでプラグ同士の接触が防げ、グラウンドループを避けることができます。

 

自分では完成形です。あとは曲に合わせて入れ替えがモジュレーション系またはワウの場所であるかもしれませんが、基本構造は完成しました。しばらく入れ替えはないでしょう。