ピックアップ

Seymour Duncan製シングルPUのご紹介

2014年 10月 10日 02:10 | カテゴリー: ピックアップ
2014年 10月 10日 02:10
ピックアップ

ハムバッカーの紹介をしてから、すぐに書けるだろうと思っていたのですが、ずいぶんと間が空いてしまいました。

ようやく、シングルPUのご紹介です。ダンカンも今やメインの種類からたくさんの亜種が出てます。ですが、ここではあくまでも自分で試したもののみで、書いていきます。

基本的なPUがほとんどですので、モダンなPUでもベースモデルがわかれば、おおよその想像はできると思います。またあくまでも個人的主観ですので、違うと感じる方もいると思いますが、その辺はご容赦のほど。

 

SSL-1 Vintage Staggered

これは、リプレイスメントPUでダンカンの名を知らしめたストラト用のビンテージタイプのPUです。基本的にはビンテージそのままの枯れた感じが出ている...といいたいところですが、アルニコVですから、意外と元気のいい音が出ます。たぶん、本物の50年代のストラトが新品で売っていたときにはこんな音が出るのかな?というくらい、ブライトで、低音もガツンと出ます。

ピッキングの反応が早く、カタログにもあるとおりグラッシー(「ガラスのような」という意味)という言葉がマッチします。

ちゃんとバランスをとると、ストラトらしい音がちゃんと出る(変な言い方ですが、Fender Custom Shop製のギターに搭載されたCustom ShopオリジナルのPUよりよくできていると思っています)、まじめにストラトを研究したという感じのPUですね。

また、SSL-2(Flat)も基本的には同じPUです。ポールピースがフラットですので、(確か)70年代からのフラットポールピースのリプレイスには、良いでしょう。

 

SSL-3 Hot

サブギターの青紫(売却済)買ったときについてたのですが、試奏したときに「なんてミッドが強いの?」と思ったPUです。買って中を開けると「hot」と書いてあり、SSL-3と判明。ストラトらしさなんてまったくない、出力も高く、ハイも出ない、とんでもないPUだったのですが、こと、Distortionに突っ込んだら豹変しました。歪むこと歪むこと。サステインは出るは、上から下までブーミーにならず、耳障りもよく、バランス良く鳴るんです。

感覚的にハムバッカーのSH-1(59’Model)のようなダークな印象です。ただ、やっぱりノーマルで使うにはちょっと厳しい。歪みオンリーなら、バッキングもソロいけます。

現行カタログには、「SSL-5/6よりもウォームでスムースなハイエンドとパワフルなミッドレンジを持つ~」とありますが、正直に言ってハイは出ません。ミッドの塊です。

 

SSL-4 Quarter-Pound Flat

シングルでは最大級の出力を誇ります。ローはブーミーに、ミッドはファットで、ハイもちゃんと出る。なかなか良いPUですが、ハイパワーだけに調整が普通と違います。普通は弦に近づけるようにセッティングしますが、こいつはちょっと離したほうがワイドレンジに鳴ってくれます。ポールピースが大きいため磁界が広いので、弦の鳴り(振動、振幅)を捕らえる位置を適度な位置へ持っていくと、ブーミーにもならず、ワイドレンジに鳴らすことができます(ギターのコンディション具合でピックガードからPUが外れる場合もありますので、ご注意のほど)。最初はこれを知らなくて、まずローのブーミーさがとれずに苦労しました。

ハイパワーだけあって本領は歪みのときに発揮されます。ハムバッカーのSH-4(JB)とも違う、ミッドの強さとハイの出方で(JBはハイミッドに癖があります)、さらにローも強いので、結構暴れん坊将軍です。Big Muffのような轟音系Fuzzとかですと、愛称良さそうです。オーバードライブだと、まるでブースターをかませたように歪み、ディストーションだとハイゲインディストーションを鳴らしたような感覚に陥ります。

SSL-7 Quarter-Pound Staggeredなんてのも出てるんですね。これは試してませんが、一度試してみたいです。

 

SSL-5 Custom Staggered

このカスタムは、トーンは割とミッドとハイが強いながらもワイドレンジなPUです。ただその出力は、感覚的にはSSL-1の1.6~1.8倍くらいに感じます。ちなみにSSL-4 Quarter-Poundが約2倍と言われているので、結構出力が高いことがお分かりいただけると思います。でも割と扱いやすいPUで、弦との間隔(PUの高さ調整)によって出力調整ができるので、仮にストラトの3PU全部につけても、ハーフトーンのイメージは残ります。それでもミッドが出ているので、どちらかというとハーフトーンで歪ませてブルース...なんてよく似合う感じです。

クランチからリードまで、ボリュームでのコントロールもうまくついてくるので、チューブアンプ1発で勝負する方にはもってこいかもしれません。ギターのおいしいハイミッドがプッシュされるので、レンジが広く感じます。ハイパワーPUなら、まずこのカスタムをお勧めします。

これも他PU同様にSSL-6 Custom Flatというフラットポールピースが出ていますので、つけるギター次第で選ぶと良いでしょう。

 

APS-1 Alnico II Pro Staggered

メインギターである赤紫についているのが、このAPS-1です。出力はビンテージタイプで、SSL-1と同等です。SSL-1との違いはポールピース(マグネット)にAlnico IIを使っています(SSL-1はAlnico Vです)。一般的にAlnico IIのほうが磁力が弱く、磁力が落ちたビンテージPUの再現のように謳われていますが、なかなかどうして、ハイの出具合がとても耳障り良くなっています。SSL-1が本当元気のいい「シャキーン」という感じのハイが出るので、それよりは抑えられている分、カタログでは「ウォームでスイート」と謳われています。とはいえ、ストラト特有の「ベルトーン」はちゃんと出ます。ここが耳障りの良い、ちょうど良い感じのワイドレンジですね。

全体的にはストラトの王道シングルというトーンを奏でます。低音弦側を上げてやればレスポンスもよく、ブーミーに鳴り過ぎないし、高音弦側を上げれば、ちゃんとストラトらしい倍音も出ていながら、耳が痛くないところのハイエンドまでしっかり出ます。

一度だけFuzzに入れたとき(なんのFuzzだったか忘れましたが)に、金属的といいますか、ハイが気持ちの良いFuzzにならなかったことがあります。Big Muff系にはマッチしたのですが、Fuzz Face系だったか、あのボリューム絞ったときの特長あるハイが鳴りきらなかった(結構ウォームな音でした)のが残念でした。でもそれ以外には、まさにビンテージ系の王道というサウンドで、ストラトのハイが強くてお悩みの方にはまちがいなくお薦めします。

こちらもAPS-2という同じワイヤリングのフラットポールピースが出ています。

 

番外編 SJM-1n/1b Vintage (Jazz Master用)

これはたまに登場するT君のメインギターとなるJazz Masterに、T君の依頼で乗せたものです。ギターがCustom Shop製で、もともと専用のCustom Shop製のPUが乗っていて、自分としては正直あまり気乗りしませんでしたが、T君たっての希望で乗せ変えました。効果を狙うならQuarter-Poundを薦めていたのですが、T君も「あまりに変貌するとやだ」とのことで、最終的に選んだのがVintageだったわけです。

つけてみて、鳴らすとそう代わり映えしなかったのですが、やはり歪みに入れるとすごくクリーミーでスムーズです。ここがダンカンの良いところで、エフェクト乗りの良いサウンドです。Big Muff系を駆使する彼には、良く合いますね。ディレイなど他のエフェクトもややセッティング変更でしょうが、つけて1ヶ月位してレコーディングした彼の音を聞いたときは、ずいぶんと良く鳴っていました。マッチングもうまくいったのでしょう。