ピックアップ

Seymour Duncan製以外で試したPU

2014年 10月 14日 02:27 | カテゴリー: ピックアップ
2014年 10月 14日 02:27
ピックアップ

Duncanのシングル、ハムバッキングを試した分だけ一通りご紹介しました。今度はそのDuncan製以外でもいくつか試しているのでご紹介します。すでにディスコンのものや、入手が不可、困難なものまで出てくると思いますが、お付き合いください。

 

Greco Dry(ハムバッカー)

これですね、80年台だったか、Super Realシリーズというビンテージの模倣(というと聞こえは悪いですが)が流行ったきっかけになったギターに搭載されていました。当時のビンテージ復刻ブームは日本製ギターの精細さ、精密さ、正確さなどが世界中に知れ渡ったもので、まだ本家(FenderやGibsonなど)も自社のビンテージ復刻には手を出しておらず、国内各社ビンテージの分析などで躍起になっていた時代です。

その中でもGrecoやTOKAIなどのメーカーは抜きん出ていました。59年レスポールモデルや59年ES-335モデルなどは、当時「本物を越えた」というキャッチフレーズが広告をにぎわしたものです。

で、Grecoのレスポール(EGF-1500だったか?)やES-335(こっちはたしかSA-1200だったと思う)に積まれていたのがこの「Dry」です。完全にP.A.F.の再現を目指したもので、ハムバッカーとしては至って普通の見た目で、カバードでした(はずすことも可能)。これは、今でも欲しいくらいです。今思うと、からっとしてパワーもそこそこ、でもレスポールモデルにせよ、ES-335モデルにせよ、フロントが絶品だったな。もちろんリアはリアで歪みもクリーミーで、伸びるし、本当に良かった。プロの間でもSuper Real買って、Dryだけ自分のGibsonレスポールに乗せかえる人とかいたくらいだし。

でもDryは単品発売されてなくて(当時は問い合わせが殺到してたらしい)、この後に出る「Dry II(アクティブのようなカバードタイプ)」から単品発売されるようになったんです。だから中古で出るのはもっぱらDry IIのほう(といってもそうざらに出るものではないです)。音質的にはそのものなんですが、やっぱり普通の見た目のが欲しい。

 

Gibson Burst Backer Pro(Front/Rear)(ハムバッカー)

以前持っていたGibson ES-335 63’ Blockの山野オリジナルオーダー品についていたもの。2004年の限定品です。かなり当たりの固体でした。Alnico Vなのでローがしっかり出ます。人によっては箱だから57’ Classicのほうがからっとして良い人も多いのですが、僕にはこっちでした。太いし、張りはあるし、歪ませると粘るような感じでありながら、ノーマルだとワイドレンジで、からっとした音も出ます。オーバードライブにかけてもローがしっかり出ているので、腰折れ感がなく、そして反応が早い。ロックには良いPUです。

ちなみにBurst Backer I/II/IIIとありますが、そのIよりも出力は低いんです。逆に言う人もいますが、Gibson公式サイトのPUチャートに載っていました(今はないですね)。そして57‘ Classicよりも出力は低いです。ローが強いので出力が高く感じるかもしれませんが、Burst Backer I/II/IIIはAlnico IIです。その分メローで出力が低く感じるのかもしれません。

今だったら、ソリッドなギターにはDuncan SH-2 Jazz(Front)とSH-4 JB(Rear)の組み合わせを選びますが、セミアコだったらBurst Backer Pro(Front/Rear)の組み合わせがいいです。実際、国産のセミアコに乗せたら、やっぱり化けました。

現状、リプレイスメントPUとしてはしばらく日本に入ってきていないようです(Gibson Japanに聞いてみた)が、わずかながら流通はしているようです。

 

Vanzant Blues(シングル)

たしかカタログだったかWebだったかで「SRVのような~」という形容がついていた気がする、ちょっとパワー系のPUです。「Vintage」はそのまま印象どおり、この上に「Rock」というPUがありまして、その中間です。この「ちょっと」が絶妙で、ワイドレンジなんですが、若干ミッドに癖をつけています。ですから、アンプのクランチ状態でボリュームコントロールする人にはばっちりなPUです。

歪ませてもエフェクト乗りはよく、いかついシングルPUです。残念だったのはミッドに癖があり、パワーがある分、ノーマルのハーフトーンが決まらない。歪ませるとそこそこにいいのですが、Vintageのような鼻つまみのハーフトーンが出なくて、Vintageにしておけばよかったと後悔しました。リアにはいいです。

 

Tom Anderson H-2(ハムバッカー)

ダブルネックにつけていたもので、12弦のために幅広ポールピースで、普通の出力を探していて見つけたもの。とはいっても、友人がDrop Topを持っていて音はわかっていたので、「いいなぁ...」と思っていたPU。

ワイドレンジ感がたまらなく、クリアで変な癖もありませんし、エフェクト乗りがとにかく良かった。ですが、やっぱりTom AndersonについていてのPUなんだなという感じで、あんまり印象深くはありません。

 

Gibson Numbered P.A.F.

ES-345についていた本物のナンバードP.A.F.です。ES-345はもともとステレオ出力のギターで、PUの極性が片方だけ逆なんです。だから、335配線(元から改造済み)にするとスカスカな音で、「これが経年変化か...」などとも思えず、まず配線を疑いました。配線を取り出すとあまりにも適当だったので、PUの極性を合わせて全部配線をやり直したら、化けました(ってか元に戻ったというべきか)。

「P.A.F.ってこんなに出力高いの?」と思ったくらい。Burst Bucker Proのさらに上を行く出力で、まるでDuncan Customくらいの出力に感じてびっくりしたものです。そしてとにかくレスポンスが良い。早いのなんのって。新品のPU顔負けくらいの音を出しました。

何本もビンテージ品(特に335)を試奏しましたが、こんなにレスポンスがよかったナンバードP.A.F.はこれだけでした。ギター固体のせいなのか、PUのせいなのか良くわかりませんが、それまで思い込んでいたナンバードP.A.F.のイメージ(いわゆる「枯れた」というサウンド)がまるでありません。からっとしていながら、歪ませると粘るし、固体のエアー感も相まって太さがすごかったです。抵抗値を計っても一般的に知られているナンバードP.A.F.と同等だったし、でも聴感上はたしかにパワーがあると口を揃えたようにいってました。

また、このワイドレンジなところは、やはりローの出具合によるものかと実感したのもこのPUです。ナンバードP.A.F.は基本的にAlnico Vですから、Gibson 57‘ Classic(Alnico II)よりもBurst Backer Pro(Alnico V)、Duncan APH-1(Alnico II)より、SH-2 Jazz(Alnico V)を選ぶ自分がいるのも、納得できました。

たしかに、ビンテージ品(59‘~70年代中期ごろまでのP.A.F.、ナンバードP.A.F.を積んだギター)と、今の新品とではローの出方がまず違います。それは固体の乾燥もそうでしょうけど、このPUによるところが大きいのではないでしょうか?

 

EMG SA(シングル)

時期によってプレイスタイルは変化するものですが、カッティングにはまると必ずといっていいほど1回は弾くのがこれ。アクティブではデファクトスタンダードといったところでしょうか?基本的にアクティブは嫌いなんですが、カッティングするとそのバランスの良さに感動します。ちゃんとシングルの音が出るし、ハーフトーンもきれいだし、コンプがいらないと思うくらいアタックも揃って、まるで自分の腕が上がったような錯覚に陥ります。

ですが、これだけ良いと思っても、あまり自分で持つ気はしません。やっぱり自分にアクティブは違う気がします。

 

 

ここに挙げた以外にも国産、海外問わずいくつかありますが、代表的なもの(記憶がはっきりしているもの)にとどめておきます。